ISO マニュアル
6 計画 6.1 リスク及び機会への取組み 6.1.1 品質マネジメントシステムの計画を策定するとき、組織は 4.1 に規定する課題及び 4.2 に規定す
る要求事項を考慮し、次の事項のために取り組む必要があるリスク及び機会を決定しなければならな い。 a)品質マネジメントシステムが、その意図した結果を達成できるという確信を与える。 b)望ましい影響を増大する。 c)望ましくない影響を防止又は低減する。 d)改善を達成する。
6.1.2 組織は、次の事項を計画しなければならない。 a)上記によって決定したリスク及び機会への取組み b)次の事項を行う方法 1)その取組みの品質マネジメントシステムプロセスへの統合及び実施(4.4 参照) 2)その取組みの有効性の評価
リスク及び機会への取組みは、製品及びサービスの適合への潜在的な影響と見合ったものでなければ ならない。 注記 1 リスクへの取組みの選択肢には、リスクを回避すること、ある機会を追及するためにそのリスクを
取ること、リスク源を除去すること、起こりやすさ若しくは結果を変えること、リスクを共有すること、又は情 報に基づいた意思決定によってリスクを保有することが含まれ得る。 注記 2 機会は、新たな慣行の採用、新製品の発売、新市場の開拓、新たな顧客への取組み、パート
ナーシップの構築、新たな技術の使用、及び組織のニーズ又は顧客のニーズに取り組むためのその他 の望ましくかつ実行可能な可能性につながり得る。
6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定 6.2.1 組織は、品質マネジメントシステムに必要な、関連する機能、階層及びプロセスにおいて、品質 目標を確立しなければならない。 品質目標は、次の事項を満たさなければならない。 a)品質方針と整合している。 b)測定可能である。 c)適用される要求事項を考慮に入れる。 d)製品及びサービスの適合、並びに顧客満足の向上に関連している。 e)監視する。 f)伝達する。 g)必要に応じて、更新する。 組織は、品質目標に関する文書化した情報を維持しなければならない。
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ISO 9001:2015 規格要求事項
6.2.2 組織は、品質目標をどのように達成するかについて計画するとき、次の事項を決定しなければな らない。 a)実施事項 b)必要な資源 c)責任者 d)実施事項の完了時期 e)結果の評価方法
6.3 変更の計画
組織が品質マネジメントシステムの変更の必要性を決定したとき、その変更は、計画的な方法で行わな ければならない(4.4 参照)。 組織は、次の事項を考慮しなければならない。 a)変更の目的、及びそれによって起こり得る結果 b)品質マネジメントシステムの“完全に整っている状態”(integrity) c)資源の利用可能性 d)責任及び権限の割当て又は再割当て
7 支援 7.1 資源 7.1.1 一般
組織は、品質マネジメントシステムの確立、実施、維持及び継続的改善に必要な資